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ピストバイクといえばクロモリのホリゾンタルフレーム!エンド幅などフレームのことなら【Fixed Style】

パーツ

フレームの基礎知識

投稿日:2010年4月20日 更新日:

フレームを構成するパイプの名称

フレームを構成するパイプの名称

形状

自転車にはダイヤモンド形、スタッガード形、ダブルループ形など他にも数種類あります。ここでは主にピストで使われているダイヤモンドフレームについて紹介します。

ダイヤモンドフレーム

ダイヤモンドフレームとは、自転車の基本である最も一般的な2個の三角形を合体させたひし形をしているフレームのことです。2個の三角形を合わせることによって構造的にシンプルで強いフレームになることから、ほとんどのスポーツタイプの自転車に採用されています。

そのダイヤモンドフレームの中で更に分類することができます。

ホリゾンタルフレーム
ホリゾンタルフレーム
ホリゾンタルフレーム

ホリゾンタルフレームとは、トップチューブが地面と平行になっているフレームのことを言います。チューブが長いため振動吸収性がよいです。そのため素材を多く必要なので重量、コストなどでスローピングフレームの方が有利です。ピストならこのホリゾンタルフレームが一般的です。

スローピングフレーム
スローピングフレーム
スローピングフレーム

スローピングフレームとはトップチューブの後ろが下がるように付いているフレームです。主にマウンテンバイクやロードバイクに使用されています。

スローピングすることによって軽量化、低重心化、剛性向上、空気抵抗が少なくなるなど利点が多い優れものです。スローピング化されているピストもあります。

規格

シートチューブ内径

シートチューブ内径

ピストのシートチューブ内径は主に26.8mm、27.2mmなどのサイズがあります。27.2mmの一般的に27.2mmのシートチューブ内径はシートポストの種類が豊富なので選ぶポイントになります。またシートポストに限ってこの他にもサイズが乱雑していますので注意してください。26.8mmは古いフレームに見られるサイズです。

ボトムブラケットシェル幅

ボトムブラケットシェル幅

ボトムブラケットシェルとはボトムブラケットを装着する場所のことで、その幅に規格があります。

規格 シェル幅 ねじサイズ ねじ方向(右側) ねじ方向(左側)
ISO、JIS 68mm 1.37インチ×24T 左ねじ 右ねじ
イタリアン 70mm 36mm×24T 右ねじ 右ねじ
オーバーサイズ 73mm 1.375インチ×24T 左ねじ 右ねじ

スリット(爪)

スリット
スリット(正爪)

チェーンステーの末端にホイールを取り付けるための溝のことです。ピストではハブが付くスリットの切り込みが水平で開口が後に向いている形をしています。車軸を前後に動かしてチェーンの張りを調節します。トラックエンドやピストエンド、正爪、水平爪、ホリゾンタルドロップアウトなど様々な呼び方があります。

ピストフレームとロードフレームがわからないときはここを見ると簡単に見分けることができます。

エンド幅とスリット幅

エンド幅
エンド幅

フレームにホイールを取付ける左右のスリットとスリットの間の長さのことをエンド幅と言います。エンド幅はリヤ、フロントがありますが、一般的にリヤのエンド幅が重要視されるのでエンド幅と言われればリヤのことを指します。

スリット幅
スリット幅

ホイールの車軸をつかむ部分の幅を指します。この幅に対応した車軸径のホイール、ハブを選びます。

エンド幅とスリット幅のサイズ
  新品、一般的なフレーム 中古、古いフレーム
エンド幅 120(123)mm 110(113)mm
スリット幅 10mm(フロント9mm) 8mm
ハブ、ホイールの流通度 多い 非常に少ない

※(123mm)、(113mm)は120mm、110mmのエンド幅にチェーン引きを装着することを考慮されているサイズです。この3mmはあまり気にしないで大丈夫です。

基本的に売られているハブ、ホイールはエンド幅120mm、スリット幅9~10mmの物がほとんどなのでフレームを選ぶときは迷わず120mmを選びましょう!

一方、エンド幅110mm、スリット幅8mmは古いフレームに見られるサイズです。このサイズに対応しているハブやホイールの種類が少ないので特にこだわりがない限り110mmフレームは避けた方がよいでしょう

素材

クロモリ鋼

クロモリ鋼(クロムモリブデン鋼)は、鋼にクロムとモリブデンを加えた合金鋼。剛性が高く、適度なしなやかさがあり寿命が長いところが特徴。自転車のフレームに使うパイプとしては一番歴史の長い物になります。

ピストでもこのクロモリ鋼がよく使われていて、競輪ではこの素材しか使用が認められていないほどの信頼できる素材です。

ハイテン鋼

高抗張力鋼 (hight tension steel)の略。鋼のマンガンを増加させて、強度を向上させた鋼のことです。

安い完成車などに使われていて、クロモリ鋼に比べしなやかさが劣ります。重量も若干重いです。

アルミニウム合金

軽くて加工がしやすく錆にも強い!シティサイクルなどフレームの素材で最も使われています。アルミに調合する物質によって質を変えることができます。クロモリ鋼に比べるとしなやかさが劣り硬いです。

カーボン

釣り竿やゴルフのクラブなどに良く使われているあのカーボンです。軽量で振動吸収性もよく剛性が高い自転車のフレームとして理想的な素材です。フレーム素材の中でハイグレードな存在でなんといっていも値段が高いのが難点。

チタン

カーボンには劣りますが軽く硬く、しなやかで錆びにくいというフレームの素材として優秀です。素材自体が高価で加工しにくいものです。

ピストフレームの特徴

ボトムブラケットハイト(BB高さ)/ハンガー下がり(BB下がり)

BB高さ・BB下がり

ボトムブラケットハイト(BB高さ)は、路面からボトムブラケットシェルの中心までの長さのことです。またハンガー下がり(BB下がり)は、前輪と後輪の軸を結ぶ直線とボトムブラケットシェルの中心の距離のことです。この二つの数値は、車体の重心の高さを決める数値になります。

ボトムブラケットの位置が低いほど重心が下がり走行が安定しますが、ピストでは走行時ペダルを止めることができないので、カーブの時車体が傾きペダルが地面に当たってしまう危険性が出てしまいます。そのためピストのBBハイトは少し高めに設計されています。

シート角・ヘッド角

シート角・ヘッド角

シート角はシートの位置関係を、ヘッド角は操作性に影響する角度です。シート角、ヘッド角、共に同じぐらいの角度で設計されることが多く、ピストではどちらも73°前後になっていることが多いです。基本的にスポーツサイクルはこの73°あたりが扱いやすい数値になっています。

シート角とヘッド角が同じ角度のフレームを「パラレル」、それぞれ違う角度を「アンパラレル」と呼ばれることがあります。

ホイールベース

ホイールベース

フロントタイヤの接地面とリヤタイヤの接地面の間の距離をホイールベースと言います。ホイールベースが短いと機敏な動きが可能になり、長いと直進安定性が増します。

ピストでは軽量化のため短めに設計されています。そのため小さめのフレームサイズだとハンドルを切った時つま先がフロントホイールに当たってしまうことがあります。

チェーンステー長さ

チェーンステー長さ

チェーンステーの長さが短ければ短いほど加速の切れが良くなると言われています。タイヤの装着ができる範囲まで短く設計できますが、あまりに短いと車体が不安定になってしまいます。ピストでは短く設計されています。

フレームの選び方

新品、新しめのフレーム

  • シートチューブ内径は27.2mm
  • エンド幅は120mm
  • フォークが付いているフレームはスレッド式かアヘッド式か?

この3点さえ気をつければ対応できるパーツが多いのでパーツ選びが楽にできます。あとは好みの問題ですが素材はクロモリ、フレームはホリゾンタルなら間違いないですね!

中古、古いNJSなどのフレーム

フレーム選びで大変なのがこの古いフレーム。古い規格のフレームだと対応できるパーツが少ないので古いフレームを購入する場合は注意しましょう。

BB、ヘッドセット、ステムなどが年数がたち過ぎて固着してしまっているものも中にはあります。ベアリング類も動きがスムーズか、などもポイントですね。結局安く買えたつもりでもこれらをメンテナンスしてお金が余分にかかってしまったり、使い物にならなかったでは遅いので中古フレームの購入の際は十分に確認しましょう!

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