種類
クリンチャータイヤ
クリンチャータイヤとは、ほとんどの自転車によく使用されているチューブとタイヤが別になってるタイヤです。
装着方法
リムに引っかけて空気圧で固定されています。リムに引っかかっているだけなので脱着が簡単。タイヤ、チューブともに再利用ができます。
チューブラータイヤ
チューブラータイヤとは、競技に使われているタイヤです。分厚いチューブがそのままタイヤになったような構造をしています。
シンプルな構造なため軽量で高圧に耐えられるので走行抵抗が少なく乗り味がしなやかです。またタイヤとリムの設置面が滑らかなのでリム打ちパンクが起こりにくくなっています。
装着方法
リムに、リムセメントと呼ばれる接着剤やチューブラーテープ(専用の両面テープ)を貼り付けてタイヤを装着します。そのためメンテナンスや交換に手間がかかります。
サイズ
規格
フランス規格
タイヤ外径[mm]×タイヤ幅[mm]C
フランス規格はタイヤ幅の後ろにリムの外径の基準となるアルファベットをつけて表記します。アルファベットはA、B、C、Dと4つあり基本的にピストではCしか使われていません。
主にピストではこのフランス規格のタイヤを使用します。
ETRTO規格(ISO規格)
タイヤ幅[mm]- リム外径[mm]
ETRTO規格はクリンチャーのタイヤサイズをリム外径で表記する方法です。他の規格で様々な表記をしているタイヤでもETRTO規格のリム外径が同じであれば互換性があります。チューブラーのETRTO表記はありません。
インチ規格
タイヤ外径[インチ]×タイヤ幅[インチ]
俗に言うママチャリなどはインチ規格で表記されることが多いですね。タイヤ幅の後にタイヤ高さが表記されることもあります。
チューブラータイヤの表記
タイヤ外径[インチ]×タイヤ幅[mm
チューブラータイヤはリムの規格などがないのでクリンチャーの表記とは別になります。
例えば、クリンチャーで言う700×23Cと同じサイズは28(インチ)×23(mm)と表記します。
サイズ一覧
ピストでよく使用されるサイズを表にまとめてみました。一般的には700×23Cが使われることが多いです。
フランス規格 | ETRTO規格 | インチ規格 | タイヤ外径[mm] |
---|---|---|---|
650×20C | 20-571 | 26×3/4 | 611 |
650×23C | 23-571 | 26×1 | 617 |
700×18C | 18-622 | 658 | |
700×20C | 20-622 | 664 | |
700×23C | 23-622 | 668 | |
700×25C | 25-622 | 672 | |
700×28C | 28-622 | 28×1-5/8 | 678 |
700×32C | 32-622 | 28×1-1/4 | 686 |
トレッドパターン
トレッドパターンとはタイヤの模様のことを言います。ピストでは比較的模様があまりないタイヤが使用されます。模様がないタイヤは転がり抵抗が小さいので早く走れ、滑りにくい特徴を持っています。
TPI
タイヤを構成している繊維(コード・ケーシングとも呼ぶ)の1インチ(25.4mm)あたりの本数を表しています。
TPIの数値は26~320まであり、数値が高いほど(繊維の数が多いほど)繊維の間を埋めるゴムの量を減らすことができるので軽くなり柔軟性が増します。逆にゴムの量が少なくなるのでスキッドなどするとすぐ削れてしまいます。
転がり抵抗
転がり抵抗とはタイヤが転がる時に進行方向とは逆向きに生じる走行抵抗のことです。この抵抗が少ないほどペダルをこぐ負担が減り、少ない力でスピードが出せるようになります。
そこで転がり抵抗を少なくするポイントをまとめてみました。
- タイヤ外径が大きい
- タイヤ幅が細い
- トレッドがないスリックタイプ
- 空気圧が高い
- TPIが高い
- ゴムの厚みが薄い
基本的にピストに使われるタイヤは条件を満たしやすいタイヤを使用しますので比較的転がり抵抗は小さいです。同じ条件の自転車に、マウンテンバイク用のタイヤとピストタイヤをそれぞれ装着させて乗り比べると体感できるぐらい変わります。
タイヤの選び方
スキッドなどをよくする人はタイヤの消耗が激しいので交換しやすいクリンチャーがオススメです。そもそも町乗りで乗るならクリンチャーで十分だと思います。
基本的にタイヤの性能としてはチューブラーが圧倒的に有利なので交換しやすさを除いてはチューブラータイヤは優れています。こだわる人にはチューブラータイヤがよいでしょう。
それぞれタイヤが装着できるリムは決まっているので間違えないように!